左ななめうえ３０ｃｍ。

　計画している「羊の丸焼き計画」で相談したいことがあったんで、友人Oとその嫁誘ってメシ食いに行った。

「ちゃーっす。あ、これ貸す約束してた『超麺通団４』ね」
「ありがとー♪」
「どこ行く？」
「『SPOON KITCHEN』行きたい『SPOON KITCHEN』！　Mさんの日記読んで思い出したけど、俺まだ行ったことねえ！」
「んー、あそこいっつも混んでるからなあ。まあ、入れたらってことで」
「YEAHOOOOO!!!!」

　と突入したら、夜９時にもかかわらず、すんげえ混んでやがる！　こいつは厳しいか？と思って中に入ってみたら、あっさり通されましたよ！


　な　ん　か　す　げ　え　個　室　に　。





　隔離！？　隔離！？

　んで、その部屋でリゾットやプリンパフェ食っておったんですがね。







「ぐ。し、死ぬ……！！！」


　実は俺様、ここに来る前、家でご飯も食べてたのである。そのうえリゾットやプリンパフェ食ってたらこーなるよね！　腹も裂けそうになるよね！！

「いや、意地汚く、あのお代わりし放題のお茶、飲みまくっていたからじゃないの？」
「何を言う！？　６００円で注がれ放題なんだぞ！？　１０分に一回くらい、おねーさんがフレンドリーな笑顔で『キャラメルとレモンのフレーバーティーです。どうぞ～♪』とか、『白桃のフレーバーティーです。今日入ったばかりなんですよ！　どうぞ～♪』とかいって注ぎに来てくれるんだぞ！？　女性の誘いを断るなぞ、大和男児の風上にも置けん！」
「でも、３杯は飲み過ぎだと思う」
「　陸　上　で　溺　れ　る　か　と　思　い　ま　し　た　」


　ともあれ、紅茶も料理も、どれ食っても旨かったです。

　リゾットは俺の好みより薄味だが、何食っても「安心出来る」味。パクリと食べて「あー、おいしいねー」と顔をあわせて笑顔になれる味、といえば伝わるだろうか。お店のイメージと一緒で、尖った部分やエキセントリックな部分がなくて、まろやかなお味なのである。この辺はやはり、居酒屋やビストロではなく、あくまで「カフェ」だからなのだろうか。

　内装もおしゃれだし、個室空間を各処に設けてて、恋人同士親密な会話もできる。料理はナチュラルテイストで、大学生から年配の方までオールカバー。ここでしか飲めないこだわりの紅茶も多く、固定ファンもつかんでいる。駐車場もけっこう大きい。もちろん、従業員教育もバッチリ。こんな店が深夜１１時までやってるんだから、そら流行るわなー。

　つむじが本店を閉めて拡大を止めた２年前までは、「滋賀の居酒屋やカフェでは、つむじグループとTSUKI-TSUKIグループが、味・サービスともに双璧」ってのが自分の見解だったんだけど、今一番活気があるのは、SPOONグループかもしれんね。

　うむ。げぷ。吐きそう。

「んで、用件って何？」
「んー？　いや、羊の丸焼きにするのに、焼き台どうしようかなって言う。色々、今まで決行した人の記録を印刷してきたけど、羊は鉄パイプで固定して、角形バー組んで作った焼き台に乗せて焼く、ってのが無難な感じ」
「いいんじゃない？　側面焼くときに楽なように、ロックできる機構を考えたいとこだけど」
「んー、美味しそうだねえ」
「だろー？　羊の丸焼――」
「讃岐うどん」
「は？　あ、『超麺通団』読んでんのか」
「三嶋製麺所行きたい三嶋製麺所！　ここって、映画のUDONに出てたとこやんね！？」
「うん、シチュエーション的に面白そうやし、そこは俺も一度行ってみたいと――」
「ああ！？　やまうちの人気ランキングにレンコンの天ぷらが入ってへん！？　ありえへん！？」
「そういえばあそこ載ってる？　ちくわ天がすごく旨かった――」

　と、そのまま閉店まで讃岐うどん談義に突入。羊の丸焼き会議は３分で終了しました。なんたるちゃー！　まあ、近く食べに行こうって約束してて、『麺通団４』もその前準備に持ってきたんだけどね！　行く日も決まったし、結果オーライなんだけどね！！


　と　り　あ　え　ず　今　は　何　も　見　た　く　な　い　。

　↑お茶をさらに３杯飲んで、張り裂けそうなお腹を抱えながら