2007年09月02日

『愛媛トンカツ紀行 第一篇』

 トラベルの語源はトラブルだという。


 旅行は家に帰るまでが旅行である。一方、その開始は準備段階から始まっている。それを忘れ、のんきに10時過ぎまで残業をしていた俺を、一通のメールが襲った。


 ――それが、この旅行の幕開けだった。


「愛媛トンカツ紀行 〜東奔西走右往左往。トンカツ食ってウマかった〜 第一篇」


 ・・・シーカヤックと乗馬組み合わせて『南船北馬ツアー』ってどうだろう?


 ども。いきなり脱線でコンニチハ。高校時代、「パフェ兄ちゃん」と呼ばれていた者です。(実話) 

 なんの話だっけ? ああ、メールね。うん、覚えてる覚えてる。ホントだって! 忘れてねえって! だってちゃんと思い出したもん!


 のんきに仕事してると友人Mからのメールが届いたんですよ。でんでろりん。(着信音)


「クルマ、用意できないかも☆」


 ・・・。
 ・・・・・・。
 ・・・・・・・・・。


 ぶわはははは!!  おもしれえじゃねえかこの野郎!


 なんでも、兄貴が彼の車を乗って行ってしまい、連絡が取れないのだという。ちなみに、もう一人の同行者、先輩Mさんの愛車は、車検で入院中。うちの兄貴も車使ってて、俺に手持ちのカードもない。

『じゃあ、レンタカー狙うか! 7時半に三ノ宮集結して、8時にレンタカー屋絨毯爆撃。空いてる車なんでもいいから借りて、それで行こうや!』
『おけー!!』

 行く前から旅行ピンチ。さすが友人M。前の晩からこんな小ネタを仕込んでくれようとは。さあ、面白くなってきましたよ!

 俺は高鳴る胸を押さえ切れぬまま、チャリンコをかっ飛ばして家路へとついた。


 明けて、翌日。5時に起きて旅行準備を整えていた俺を、再び一通のメールが襲った。ざこびっち。(受信音)


『オヤジの軽なら準備できるけど?』


 先輩Mさんからであった。

 おお、それは天の助け! 実は昨晩、1時間くらいかけて24時間営業の店舗に電話したり予約状況見たりしててんけど、予約満杯ばっかだったんだ。よー考えたら夏休みの日曜やもんね。そら高稼働率やわ。

 値段の安いオリックスかマツダ、タマ数の多いトヨタあたりを順に当たってみるつもりで、地図も数枚印刷はしておいた。が、その三つにクルマが無ければどうするか。ちょっと心配してたところだったのである。やるな先輩Mさん! これほど先輩Mさんの評価が高まったことはありませんよ! 歴代2位です! ちなみに3位はあんぱんおごってくれた時で、1位は『ぱんださんようちえん』のCD焼いてくれた時。名曲である。


『じゃあ、友人Mに連絡取って下さい! で、集合場所は神戸駅に変更ってことで!』
『ラジャー!!』


 それから数分後、今度は友人Mからメールが届いた。


『クルマ準備出来てんで?』


 俺 の 昨 晩 の 苦 労 は 一 体 。

 わざとやってんじゃないのかコイツ? 聞くならく、なんとか兄貴と連絡が取れ、夜中0時にクルマを取りに行ってくれたのだという。まあ、それは大変ありがたいのだが・・・。危ねえ危ねえ。24時間の店舗で、予約取れなくて良かったよ。

 まあよし! 結果良ければ全て良しだ! これで後顧の憂いはなくなった。俺は神戸へ向かう列車へと、颯爽と乗り込んだ。

(続く)


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