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Posted by 滋賀咲くブログ at

2009年03月28日

群馬。ぐんまー。ぐんめすと。完結編前編


 この前の続き。



 水沢観音! それはとっても古いお寺である! 千三百有余年の歴史を持つそうで、今なお深い尊崇を受けるお寺である。

 お線香をあげるとこがあったんで、とりあえずおばあちゃんの菩提を弔って一本。そして、ここの名物六角堂である。






 内部に六地蔵尊を安置するというこの六角堂は、なんと回転するのである! 「地蔵尊を左に3回廻して、あなたの真心の供養を望みます」とのこと! おお! それはイカス! あと千年くらいは死ぬ予定はないが、万一と言うこともあるし、とりあえず回しておこう! 安らかに眠れ俺の真心おおおお!!! 橙なる種-!!! とりゃあ!!!!! ふう、バッチリ供養ってやったぜ! クヨリングだぜ!


「MADくん、逆方向回してたよ」
「えええええ!?」 


 さて。バッチリクヨりまくった我々が、次に目指したのは水沢うどんであった! 日本三大うどんの一つに数えられるうどんである。20回は通った讃岐うどん、去年秋田に行ったさい作って食った稲庭うどんに続き、コレを食えば三大うどん制覇なのである。さあ食うザマスよ!? ちゃっちゃと持ってこーい!





 きたああああ!!!!

 さあて食いますよ。ずるるっ。うん、旨い!

 麺は讃岐うどんに近い、腰のあるツヤっとした麺。漬け汁は胡麻だが、濃厚ではなく、むしろさらっとした印象だ。旨い。確かに旨い、が。ううむ。

 これうどんだけで1200円は高くね?

 同等以上の味の讃岐うどんが、200円くらいで食べられるのを知ってる身としては、なんかもったいない気になっちゃいますよ。

 味は確かに美味しいんだけどなあ。観光客向けのお店なのは分かるが、もうちょっとサービスして欲しいです。あと、俺が寄った店には舞茸の天ぷらがなかったんだ! 舞茸の天ぷらがアアア! 俺はキノコ系の天ぷらが大好物なんだ! めっちゃ楽しみにしてたんだ! 天ぷらああああ!!!!!


 そんなこんなで、お腹もくちくなった我々は、再び伊香保に向かったのであった。続く!  


Posted by MAD at 00:26Comments(0)風雲録。群馬

2009年03月22日

群馬。ぐんまー。ぐんめすと。後編


 前回までのあらすじ。

 温泉最高!



 とゆーわけで。我々はおっちゃんに捕まっていた。

「おにーちゃんたち、どっから来たの!? ね? ね?」

 温泉には時々、こーゆー、やたらフレンドリーなおっちゃんがいる。「見た瞬間もう話しかけてました」的に、脊髄反射で話しかけるパワフルオヤジ。ちょっぴりうざったかったりもするが、ぶっちゃけ、あたい、そういうオヤジ嫌いじゃないわよ?


「関西です、関西」
「おー! 関西! 関西いいねー! なんでこんなとこまで来たの? ダメだよお兄ちゃん、もっといいとこ泊まんなきゃ!」
「えええええ!? いや、すごいいいお宿でしたよ!?」
「ダーメダメダメ、白骨とか行ったことある? 無いでしょ? いいとこあるんだよ。『泡の湯』って言ってね、混浴! これがけっこう若い子も来るの! お湯もすごくいいよー」
「はあ」
「関西は行ったことないけど、岡山のあそこ行きたいの。ダムの前にある…」
「砂湯ですか?」
「あー! そうそう! あそこ! 混浴らしいねえ!?」


 お っ さ ん 絶 対 目 的 違 う だ ろ 。


 わかりやすすぎだおっさん!

 しかし、その温泉をしっかり心のメモに刻み込んだ俺は、とっても素直でピュアな青年だと思った。


◆白骨温泉 泡の湯
http://www.awanoyu-ryokan.com/


 ええと、普通に超好みの宿だ。誰か行かない?

 それからおっちゃん、快調にしゃべりっぱなし。「おじさんは神奈川から来たの! 水沢うどん食べるの!? いいねえ美味しいよ! 昨日食べたけど舞茸の天ぷらついてきたよ! そのまま伊香保に泊まるの? 泊まらない? 今日帰るの? もったいないねえ。伊香保もいいけど長野の温泉いいよ? 泡の湯。白骨の奥にあるんだけど、若い子も結構来てるんだから! 行ったことないでしょ? 寄っていくといいよ! え? 今日帰るの? もったいないねえ。そういえば」


 お っ さ ん 人 の 話  聞 い て ね え 。


 しかも、時々同じ話してるよ! 一生懸命だなおっさん! 面白すぎて死にそうだ!!

 もうちょっと話したかったが、気づけば1時間は過ぎていた。帰りの電車は5時! 我々には時間がないのだ! 泣く泣くおっちゃんに別れを告げ、我々は風呂を出た。

 なお、おっちゃんの熱気は誠にすばらしく、当てられた俺が見事に風呂に鍵を忘れ、その後20分に渡って半泣きで駆け回ったのは、ここだけの話である。


「見つかりましたぁぁぁ!!!!――って、Mさんなに見てんです?」
「あれあれ」



「なに――って、うわ!? カモシカ!?」
「宿の裏にカモシカってすごいねえ」
「まったくですね! 極めてカモシカですね! ――そう! 実はこの景色を見せたくて、俺はわざと鍵を!」
「へー」
「なんだその目はぁぁぁ!?」


 そんなこんなで積善館を出た我々は、次いで伊香保温泉へと向かった。「今日も一日アニメ三昧ファイナル」を聞きつつ、交わす会話は無駄な議論である。


「だからですねえ、『厨二設定』のキーワードは『思春期』だと思うのですよ!」
「ほう」
「過剰な自意識と、あと『イニシエーション』を経ずして、『先に与えられる果実』ね。これは、『若くあること』を最大の価値観とし、『大人になること』に価値を見いだせない日本社会の表象だと思うのですが、それはさておき。かつては苦難や修行を乗り越えて手に入れた『ヒロインの心』や『特別な能力』が先に与えられ、成長を経てない未熟な心と体で、その過ぎた『果実』を自意識過剰に持て余す。そして、その主人公には、作者自身が深く投影されている。それこそが厨二設定なのではないかと!」
「ううん、その見方はアリだと思うが、MAD君はちょっと古いな!」
「古いですか!?」
「うむ。某評論家の言に寄れば、その時期はエヴェなどに代表される、一昔前に過ぎた場所。最近のトレンドは、『手に入れた力を否定せず、積極的に社会にコミットしていく』ことらしいよ。『デスノート』みたいに」
「ああ、なるほど! そう言われるとそうかも!? とするとですね……!!」


 あ あ 、 楽 し い 。


 誰も得をせず、人生に何のメリットもない議論! 人生に、これほど楽しいものがあるであろうか! うむ! 一杯ある気がする!

 しかしそんな事実は、華麗に見えないふりをしつつ、バカ議論に花を咲かせていると、やがて車は伊香保に着いた。

 道の側溝から、湯気がもうもうと上がる。空からは雪。地上からは湯気。天地を覆う冬の息吹を切り裂きながら、我々は伊香保における最初の目的地、水沢観音へとたどりついた。





(続く!)  


Posted by MAD at 03:14Comments(0)風雲録。群馬

2009年03月01日

群馬。ぐんまー。ぐんめすと。中編


 すごい。群馬の温泉すごい。たぶん戦闘力53万はあると思う。(湧出量的意味合いで)


 そんなワケで温泉入ってきたんですけどね。


 桂松館にある大浴場&露天風呂の「岩の湯」。





 積善館の象徴とも言うべき、「元禄の湯」。





 写真はすべて、公式HPより。着いたの夜だったからね! 真っ暗だったからね!

 で、どうだったかと言いますと、すごい良かった! ほんのり赤みがかった透明なお湯は、もちろん源泉掛け流し。この二つ以外にも岩風呂や家族風呂など複数のお風呂があったけど、どこもとぽとぽお湯が溢れまくってました。なかでも「元禄の湯」はさすが象徴だけあって、すごかった。湯船の底からお湯が出ているんだけど、手を当ててみるとこれが結構な水流で、押し戻されるほど。

 嬉しかったのは「元禄の湯」でも朝8時半まで、残りの湯は10時のチェックアウトまで入り放題なこと。遅めの夜や早朝なんかに足を運べば、広い湯が貸し切り状態ですよ! なんて贅沢な! ようし俺様、深夜と朝にあと2回は入っちゃうぞう! 星空なんて見上げちゃって! まあなんてロマンチック! ロマンチックあげーるよー♪


 Trrrr.....


 ロマンチックおくれよー♪ いいからお前のロマンチックを俺によこせぇぇぇい!!!!――ってあれ? なんか電話が鳴ってるよ?

「あ、はい。分かりました。ほら、MAD君起きて!」

 え? え?


 寝 て た 。


 えええええ!? いつの間に!? 長島☆自演乙☆雄一郎が負けたとこまでは覚えてるんだけど!?

 どうも、K-1見ながら落ちたらしい。じゃあ、俺の夜風呂はどうなる!? 星空を見ながら一人「星空のメッセージ」(ギャバン)を歌ってたら人が来たの気づかず「うひゃああ!?」ってなる予定だったのに!

「知るか」

 返せよ! 俺のギャバンを返せよ! アニーにまかせろよ! うわぁぁん!!

「メシらしいけど、行かないの?」
「超行きます」
「立ち直りハヤッ!? そういや、俺変な夢見ててさあ」
「は?」
「いや、実は俺魔物ハンターみたいな役で、金髪美少女吸血鬼に襲われんのよ! で、戦うんだけど、お約束ってーかやがて共闘するようになって! 芽生える友情と愛情つーか!」
「…は?」
「あと、その次に見たのはガンダムな。それもファースト。俺ホワイトベースに乗り込んでて、完全新作。いやあ、あんな夢見るとは、俺もまだまだ行けるな!」
「ダメだこの人、早くなんとかしないと…!!!」
「 お 前 も な 」


 朝飯は食堂ででした。





「ええと、まわり熟年のご夫婦と、家族連ればっかりなんですけど?」
「こんな時期の平日だもんなあ。――っておお!? このおかゆヤバイ! まじうめえ!」

 朝はおかゆをメインにした和食でした。このおかゆがうまい! 中華粥じゃないだろうけど、ああいう軽い味付けがほどこされた、どろっとした、しっかり目のお粥。お腹にしっかりたまるのに身体に優しい。さらにおかわり自由ですよ! そりゃ食うよね! おかわりもするよね!

 おかずも美味しかったけど、やっぱりこのお粥だよなあ。朝にお粥出す旅館は美味しいとこが多いぜ! 旨かった!

「いやあ、お腹いっぱいになりましたね!」
「だね。最後にひとっ風呂浴びて、チェックアウトしようか」
「了解!」


 と、お風呂の用意を持って移動。さっくり服を脱いで、視聴者サービスシーンに移動したところで!


「下の風呂行った? 行かないの? お兄ちゃんどこから来たの?」


 温泉名物「話しかけてくるフレンドリーなおっちゃんキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!

 そしてこの結果、我々の出発は大幅に遅れることになるのである。続く!  


Posted by MAD at 00:59Comments(0)風雲録。群馬

2009年02月25日

ぐんま。ぐんまー。ぐんめすと。


 ぷらっとー♪ ぷらっとー♪ ぷらっとこだまー♪ 泣きべそなんてさよならね♪ ぷらっとこだーまー♪


 とゆーわけで。

 我々は目的地、四万温泉積善館に着いた! 『千と千尋の神隠し』に出てくる湯屋のモデルになったと言われる、古宿である。なに? 行程? iPodの「今日も一日アニソン三昧ファイナル」聞きながら馬鹿話してたらいつの間にか着いてた。完。





「趣がありますなー」
「そうですなー」

 四万温泉積善館。

 ここには、山の斜面に沿って、順次増築された3つの建物がある。まずは、「本館」。元禄四年の誕生以来、現存する日本最古の湯宿建築として今なお旅人を迎え続けており、3つの建物の中では最下部に位置する。現在は湯治客用の、格安コース専用の部屋として提供されている。

 逆に、3つの建物の最上部に位置するのが「佳松亭(かしょうてい)」だ。こちらは昔から名高い、美しい松林の中に、昭和六十一年建築されたという新しい建物で、設備も非情に充実している。その分お値段も最上級で、2万円台半ばからの宿泊費と、それに見合った食事とサービスを提供している。

 そして、この「本館」と「佳松亭」の間をつないでいるのが、昭和十一年に建築された「山荘」である。当時の和風の粋と技巧を凝らしたという桃山様式の建物は、かつて日本各地にあったのであろう、文人墨客達がその身を休めた瀟洒な湯宿の風情を今に伝えている。お値段もサービスも「本館」と「佳松亭」の中間で、1万円台半ばくらいが、メインの価格帯のようである。

 我々が泊まったのは、この「山荘」であった。近代的設備もいいが、風情も味わいたい。かといって、旨い飯にもありつきたい。そんな我々の要望に、山荘のコースはバッチリだったのである! 決して「佳松亭にするには予算が足りないから」とかそういうことではないので、誤解しないで頂きたい! みんな貧乏が悪いんや!

 宿に着いたのが5時過ぎとあって、晩ご飯まであまり時間がない。さっくりと近所の公共温泉施設「四万清流の湯」を味わって帰ってみれば、時間ははやお食事時であった。新幹線とレンタカー以外、どこにも寄ってないのに。なんだこの弾丸ツアー。

 夕食は部屋食。懐石料理である。

 部屋に戻ってコタツに入り、食事の到来を待つ。昭和初期に建てられた宿とはいえ、メンテナンスはきっちりされており、部屋は清潔そのものである。設備も時代に即して換えられているようで、例えばトイレなどは、最新の水洗式に換えられていた。一方欄間などは、今ではなかなかお目にかかれないような細工がされていて、風流ですなあ、と目を細めつつ楽しんでいると、やがて女中さんが失礼しますと、扉をたたいた。

「食前酒の自家製梅酒から、どうぞ。まずは『箸附』と『寄盛』、『向附』でございます。箸附は蟹豆腐と(ry」

 女中さんの説明から始まった食事であったが。


















「……MADくん、MADくん」
「どーしました・MDさん」
「どうしよう。めちゃめちゃ旨い。つか、 食 べ た こ と が な い 味 が す る 」


 そう。出てきたのは懐石料理だったのだが、これが噂に違わぬおいしさだったのである! 創作和食に近いんじゃないの?と思われるほど面白い、しかも手の込んだ料理であったが、共通しているのはどれもうまいということであった。


「まったく。・MDさんに食わすのがもったいないですな!」
「なにを言うか貴様! 俺のような伝統ある上方の人間が食べてこそ、懐石料理も本望というものではないか!」
「上方って、あんた奈良でしょうが!」
「京都より古い王城の地だぞ!? 歴史が違うのだよ歴史が!」
「あー、歴史ねえ。それより他に誇るモンのない、落ちぶれた奴らがよく言うセリフですなあ」
「ンだとー!? 千年の歴史を誇る我らから見れば、関東なぞド田舎なのだよ!」
「今はそっちが田舎だよ。つか、『掘ったらハニワ出てくるド田舎』程度にしか思われてねえよ!」
「うむ。それは間違ってない」
「認めるのー!?」


 ちょうど食べ終わったのを外で見ていたかのように、絶妙のタイミングで2~3皿ずつ運ばれてくる料理達。馬鹿話を楽しみつつ、1時間ほどかけて食べ進む我らのかたわらで、夜は深々と更けていくのであった。続く!  


Posted by MAD at 04:04Comments(0)風雲録。群馬