2007年10月11日
最後の女神。

大阪のフェスティバルホールまで、友人Oと中島みゆきのコンサートに行って来た。
最初に「中島みゆき」という歌手を意識したのは、高校の時。今は亡き少年キャプテンという雑誌に星里もちるの『危険がウォーキング』をいうマンガが載ってましてな。ニトログリセリンの汗を流す女の子のラブコメという、設定だけ聞くとなんだそりゃな話なんですが、これがいい話だったんだ。好きだったなー。つか今でもコミック持ってるぜ!
そのマンガの卒業式のシーンで使われてたのが中島みゆきの「時代」だったのよ。どんな曲かなー、と思って聞いてみてシビれたね。悶えたね! めっちゃいい曲ゥゥゥゥ!!!!って。なお、当時バカ高校生だった俺に、大したボキャブラリーはない。
それからウン十年。ついにこの機会が! 生中島みゆきがこの目で!! ちなみに、聞いたことがあるのはベストアルバムの『大吟醸』と『Singles2000』くらいです。超浅え。さらに、なんでこのコンサート行くことになったかというと、e+で「山崎まさよし」をキーワード登録してたらたまたま一緒にお知らせメールが来たんで、なんとなく一緒に申し込んどいたら、山崎まさよしは抽選漏れして中島みゆきが当たったからです。しかも多忙さに公演日忘れてて、思い出したの公演1週間前という体たらく。あやうく焼肉の約束入れちまうとこだったぜ! 中島様に向かって土下座。
でもね、ホント、行って良かった!!!!
先日出た新譜I Love You, 答えてくれ収録の同名の曲や先日TOKIOに提供した「宙船」「本日、未熟者」といった新曲から、80年代のコンサートで歌ったきりという「ソバ屋」などのレアナンバー、そして代表曲とも言うべき「ファイト」「地上の星」「糸」。モロモロ、十数曲。
バラードでは眠くなり、吼えあげる歌では血が沸騰する。
本当にね、「唯一無二」とはこの人の声かと思う。「いい」とか「悪い」を越えて、声の持つ「力」がとんでもないんだ。好きな歌い手さんは山ほどいるし、十人十色の魅力あふれる歌い手さんは世にゴマンといらっしゃる。その中でも、俺が「特別」と言われて真っ先に思い出す声は、中島みゆきの声だ。時に包み込み、時に叱咤し、時に哀韻を帯びるその声は、だがいつの時も心の奥と、腹の底へとガツンと届く。ルイ・アームストロングやマリア・カラスに魅せられた人も、こんな思いを抱いたんだろうか。
また、幕間のしゃべりが面白すぎる! 中島みゆきのコンサートでは、開幕前にファンが葉書を書き、ピックアップされたそれをラジオのようにコメントしていくというイベントがあるそうなのだが、これがまた。ラジオで人気を博した中島節は健在で、演じてるのか素なのか、「アホの中島」なキャラで繰り出されるトークは抱腹絶倒。歌としゃべりで二度美味しい。やしきたかじんですかあなたは。
やはり、お年は隠せないのかそれともツアーのゆえか、声の奥底にゴロゴロするような感じを覚える時や、途中から楽な歌い方に変えたりするような場面もあったが、それでも声の伸びやかさ、迫力はいまだ健在だった。今でもこれだけの声が出るんだから、20年前とかはどれほどだったんだろう。当時に聞き損ねたことが悔やまれてならない。
思い入れの強い「時代」や、俺が一番好きな歌「悪女」、あと聞きたかった「命の別名」などが聞けなかったのは残念だったが、それでも、本当に満足な時間だった。
帰宅途中。ココイチでメンチカツカレー(イカリング・チーズ入り)を食いつつ、俺は思った。なんと素晴らしい時間だったことか。心の底からあふれるこの感情。お金では買えない豊かさがそこにはあった。音楽は素晴らしい。ぜひまた行きたいものだ。
プフーッと、俺は息を吐き出した。心も体も満腹となった。空になったカレー皿を見ながら、俺は財布を取り出した。1,180円、と。
・・・。
・・・・・・。
・・・・・・・・・。
「友人O」
「ん?」
「お金貸して」
「はあ!?」
「財布に616円しかねえんでやんの! そーいやコンビニで下ろそう思てたのが見つからんかってんわ! あはははは!!!」
500円借りて、カレーと電車代払たら31円しか残らねえんでやんの。うひょー! 危なかったー!!
本日の結論。
「 お 金 じ ゃ 変 え な い 幸 せ も あ る け ど 、 や っ ぱ り お 金 も 大 切 だ 」
また行くぜッ!!!!!
Posted by MAD at 00:42│Comments(0)
│日記。
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