2009年08月26日
ラジカル・ヒストリー・アワー。
百鬼夜行のその日、朝から散髪へと行っておりました。
やはり晴れの舞台。身だしなみはきちんとしておかないとね! 妖怪のコスしてるから、顔見えないけどね!
行く先はいつもと同じく、元激ウマ居酒屋兼美容室にして、現美容室兼もうすぐ新店開店激ウマ予定のお店、Tである。
「お久しぶりでーす!」
「ご無沙汰です! じゃあ、どうぞ!」
遊んでくりゃれ!とばかりに飛び込んでくる看板犬ハル君を「いやいやごめん」とやりすごし、席に座ると、例によって始まるのはバカトークなのである。
「この前はどうも、奥様お借りしましてすみません!」
「いやいや! すごい楽しかったみたいで、ありがとうございます。そっから二日間、ずっと自慢し通しで、うるさいったらありゃしませんでしたよ」
「山崎まさよしサイコー! 琵琶湖ホールサイコー!」←奥さん
「ところでMADさん、お好きな武将って誰って言ってましたっけ?」
「え? アブドゥル・ラフマーン一世ですか? スペインの後ウマイヤ朝の王様で、“クライシュの鷹”つーてめちゃカッコイイ!」
「へえー。最近いろんな人にお気に入りの武将聞いてるんですが、歴史って面白いですねえ。今まで知らなかったのがもったいないです!」
「でしょおおおおおお!!!! 歴史オモロイですよね! 超楽しいですよね! 基本的に歴史に名が残ってる奴って規格外の人ばっかりだから、逸話とかもハチャメチャで、すげえ楽しいんですよ!」
「滋賀県って有名な武将、いっぱい出てるんですよね」
「そうそう! 滋賀県つーたら、交通の要衝ですから! 秀吉が最初に城建てたのも長浜だし、信長は言わずと知れた安土城! 家康も
「なにを狙うんですか。(笑) 最近ちょくちょく本を読んでるんですが、滋賀って史蹟いっぱいあって、面白いですね。そのうち自転車で史跡巡りをしようかと思ってるんです。健康にもなるし、色々学べるしで一石二鳥かと」
「 な ん て 健 康 的 な 歴 史 学 徒 だ 」
「ははは。今まで何も知らなかったので、見るもの聞くもの、何でも面白くって。しかも、お客さんに尋ねてみると、皆さんお気に入りの武将、ちゃんといるんですよねえ」
「そうそう! 男だったら、一人はいますよね!」
「ええ。しかも、皆、どこが好きか、どんな人なのかを熱く語ってくれてくれるんですよねえ! それを聞いたあと本を読むと、また面白くって」
「ほう!」
「戦国武将ってすごいですよね。命を賭けて戦って。一国一城を全力で守り抜いて。それで、死んだ年を見てみると、自分より若かったりする」
「ですよね」
「いろんな人から話を聞いて、本で読んで。世界が広がるなあって思います」
「……」
「そして、そんな彼らと自分を比べると、俺ってまだまだだな、負けてられないなあ、と思えるんですよ。……どうしました?」
「 そ ん な ピ ュ ア な 気 持 ち 忘 れ て る 自 分 を 省 み て 、 泣 け て き ま し た 」
なんて話を展開しておりました。いやあ、歴史関係なら話は尽きませんよ! ここに散髪に来て、話が尽きたことなんて一度もないけど!
「熱いというなら、明治維新のあたりも熱いですよ! 京都なんて新選組の史蹟ありまくりですから!」
「らしいですねえ。そう言えば嫁の友達の旦那さんが、新選組に関係する剣法やってるらしくて」
「なんと!? まさか天然理心流!?」
「名前は覚えてないんですけど、なんか不思議な剣法らしくて」
「とは、いかに?」
「その人、すごく頭のいい人なんですけど、禅問答みたいな返事で、詳しいこと分からないんですよねえ」
「ほほう。例えばどんな?」
「『剣は、抜かないんですよ』とか、素振りがどうとか。素振りもねえ、革を巻いた棒でやって、すごく重いらしいんですけど」
「おお、古流のやり方ですなあ! 天然理心流ってそうなのか!」
「あと、すっごい大声で斬りかかって、二発目はないそうです」
「示現流の方かよー!?」
新選組に関係するって、敵方の方ですか! 確かに、新選組も恐れたお家芸ですけど!? うおお、燃えるー!
「すごいですよー。福井からも習いに来る人がいるらしいです」
「なんと! そんなに熱心な人が! 門弟多いんですかねえ!」
「はい! 練習、多いときで参加者4人だそうです!」
「……は?」
「少ないときは、2人」
「 マ ン ツ ー マ ン か よ 。 ちょ!? 示現流ー!?」
幕末好きなら一度は憧れる、伝説の流派なのに! ああ、そう言えば10年ほど前「俺もなんか習いてーなー」と思って調べたとき、雑誌だかネットだかで、紹介記事見かけたわ! 「練習は毎週○曜日。終わったあと飲み会があります」って書かれてて、「うん。スゲエ興味あるけど、絶対ムリ」って思った記憶がある。つか、たった二行の紹介記事に、飲み会情報はどうしても入れねばならん情報なのか。さすが薩摩のいごっそう。半端ねぇぜ!
「はい、散髪終わり。お菓子どうぞ♪」
その後、お茶菓子をいただきながら歴史話から「日本の歴史が世界史的に、いかに特異で面白いか」「世界における日本人愛されエピソード」、そしてオーナーの「外人さんに道聞かれすぎ」「ある日、坂の下、けが人を拾った」エピソードなどに爆笑しているうちに、タイムアップ。いやあ、楽しかった♪
「紅茶も飲みます? クッキーもありますよ」
「すいません! これから京都で妖怪なんで!」
「妖怪?」
「はい、妖怪」
「妖怪……。いやしかし、散髪時間だけじゃ足りませんねえ。次回はぜひ、信楽へ!」
「ぜひとも! ああ、もっとしゃべりたいネタいっぱいあったのに!」
「散髪後1時間しゃべってましたからねえ」
「 ご め ん な さ い 」
とゆーわけで、今回も楽しい散髪でした。次回こそ、信楽の新店でゆっくり散髪していただきたいものである。
散 髪 よ り し ゃ べ り の 方 が 長 く な り そ う だ け ど 。
Posted by MAD at 04:39│Comments(0)
│日記。
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