左ななめうえ３０ｃｍ。

　『鴨川ホルモー』読んだよ。面白かった。

　読んでてすごく思ったのが、「薄いラノベみたいだ」ってこと。自意識過剰じゃないラノベ。ちゃんと周りが見えてるラノベ。そんな気がした。

　とにかく、すごくストレートで、なんのひねりもない。男女関係に「深い事情」もないし、わかりにくい人間関係もない。唯一わかりにくいのは、あまり描写も書き込まれてないので、主人公、友達、ヒロイン、敵役以外のキャラが、ピンとこないことくらいかな。

　描写も薄い。普通ならホルモーのシーンなんて、ハンニバルゆかりの斜線陣や、ナポレオンよろしき中央突破など、史実の名将と、彼らが駆使した戦術なんかを持ち出して、微に入り細を穿って描写したくなるところだが、あっさりと終わらせてしまう。

　そこがいいんだろうなあ。

　文章読むのは結構好きだけど、くどくてマニアックな話には興味ない。さくさく読めて、楽しく笑える変な話。そういうのが読みたい！って人、多いんだと思う。そして『鴨川ホルモー』は、その需要にドンピシャハマったと、そんな気がする。

　あ。

　うん。

　ラノベと文学の間。言うなれば「ライト文芸」かな？

　眠い。