左ななめうえ３０ｃｍ。

◆第一話。「こんにちは！ＭＡＤくん！」

　やあ、ぼくはＭＡＤくん！　この前友達の友達に誘われて、鳥取旅行に行く約束をしたんだ！

　ええと、誘われてすぐるるぶ鳥取を買ったんだよね！　でも、封も開けないうちにどっか行ったんだよね！　僕の部屋は滋賀のトワイライトゾーンって呼ばれてるんだ！　いつもカーテン閉めっぱなしで暗いしね！　中のぞかれるとまずいしね！

　この辺に無いかな？　ええと、ホラ、見つけた！


　る　る　ぶ　鳥　取　２　０　０　３　を　。


　･･･。
　･･････。
　･････････。


　くぁwせdrftgyふじこlp！！！！！←血まみれの拳で壁を乱打しながら



◆最終話。「さようなら！　ＭＡＤくん！！」

　やあ、ぼくはＭＡＤくん！　友達の友達から、ＳＰＩＴＺのライブチケットを２枚譲ってもらったんだ！　でも一緒に行く友達がいないぞ！

　そうだツレのＨ子！　ここ２年遊んでないけど、あいつ確かスピッツの超大ファンだったはず！　フハハハようし！　レッツ電話だ電話！　感謝感激して一緒に行くがいい！　惚れるがいい！　そして俺のことをご主人様と呼ぶがいい！　まあ遊んでない理由が俺がアタックして玉砕したからなんでちょっとかけにくいけどアレ目からなぜかしょっぱい液体がピポパポパ！


Trrrr....（ガチャ）

「おおＨ子？　おひさ～♪」
「ホント、めっちゃ久しぶりやん！　どしたん？」
「いやお前、月末のスピッツのライブやっぱ行くのん？」
「行くよ行く行く！　聞いて！　最　前　列　な　の　！　」
「･･････」
「最前列だよ最前列！？　もう取れると思ってなかったから、嬉しくて嬉しくて！　ファンクラブ入ってて良かったー！」
「そ、そう。よ、良かったね！」
「うん♪　で、それがどうかした？」
「　ど　う　も　し　ま　せ　ん　ご　主　人　様　」


　その日ぼくのベッドは、しょっぱい液体でしとどに濡れたと言いますよ。ちが、違うよ母さん！　おねしょじゃないって！！



　ＭＡＤ先生の次回作にご期待下さい。

３１日、びわ湖ホール。けっこう本気で募集中です。