2008年10月23日

感想文。


 抱えてるのが長文必至の日記ばかりで面倒くさいので、ぼやぼやーっと、最近行ったお店に対する感想などつれづれと。


 先日行った「自然食ビュッフェレストラン」ひな野について。
http://www.hinano-net.jp/


 先日地元のツレと一緒に、ここの草津店に行ってきた。仕事柄、あまりレストラン行って驚くことはないのだが、ここには久しぶりに「おお!」と思わされた。

 一般的に、飲食業界における食材の原価率は、30%が目安だと言われている。案外低いな、と思われるかもしれないが、残りの70%から光熱費や建物の賃料、税金、人件費、そしてなにより経営者の生活費をまかなわねばならんのだから、これくらいに抑えねばやっていけないのである。

 中でも一番お金が掛かるのが人件費だ。お客が来なければ使用する食材や光熱費は減るが、バイト代は払わねばならない。減らすといざお客がたくさん来たときに売りのがしたり、サービスの低下や店内機器のメンテナンス不備を招く。店員教育は時間が掛かるし、ようやく一人前になったところで辞めていく。そもそも少子化の中、なり手自体が減ってきている。

 最近ビュッフェレストランや、焼き肉チェーン店が増えているのは、この最もお金と手間の掛かる「店員」という存在が最低限ですむからだ。料理を中央のテーブルに置いてさえあれば、あとはお客が勝手に持って行ってくれる。注文を聞きに行く必要はないし、できあがった料理を各テーブルに運ばなくてもいい。定番以外は手に入った食材で作ればいいので、多様なメニュー用に多くの食材を抱え込まなくてもいい。無論、計算も楽だ。焼肉店は個別にメニューを聞くじゃないか、と思われるかもしれないが、替わりに「調理」という一番手間の掛かる部分を、お客が勝手にやってくれるのである。店側は、注文のあった部位の肉を、機械でカットして持って行くだけでいい。

 人件費だけでなく、食材費を抑えるテクニックもある。代表的なものとしては、

1.「味付けを濃くする」
 味の濃いものを食べ続けると、飽きたり、満腹感を得やすい。また、それを緩和する為ご飯を食べたり飲み物をがぶがぶ飲んだりするので、コストの高いおかずを食べられなくてすむ。昔ケーキバイキングが流行った頃、安物の店は甘味を強くして、あまり量が食べられなくしたものである。

2.「揚げ物やパスタ類を増やす」
 揚げ物やパスタ類は調理が簡単でボリュームがあり、そして何より便利なことに、「誰でも」「すぐ」作れるので、混んできたとき、空いているスペースを埋めるのに最適なのである。また冷凍で置いておけるうえコストも安く、さらにお腹にたまるものが多い。

3.「セントラルキッチン方式」
 最も手間と技術のいる調理の下ごしらえを専用の工場で一括して行い、各店舗に配送。現場では火を通したり専用機械で暖めたり、ソースを掛けるなど、「最後の一手間」だけを行う。これによって

「仕入れの一元化による仕入れ価格の低下」
「人件費の圧縮」
「“料理人”という専門職が不要に」
「味の平準化」
「調理時間を短縮し、販売機会損失と光熱費の低減」

などのメリットが得られる。ちなみにこの手法はビュッフェレストランやファミリーレストランだけでなく、一流ホテルや一流レストランにいたるまで、あらゆる飲食業界で採用されている。たとえば、コンソメスープは本格的に作ろうとすると多種の食材と膨大な手間、時間が掛かる。そのため専門の業者に外注に出す一流レストランも多いが、この時成分や味付け、「工程のうち、この段階まで作ってくれ」などの事細かな指定も可能なので、4割くらいの工程を外注して、その後の味付けを厨房で行う、などとするレストランも多いのである。ドーピング・コンソメスープは知らん。

4.「ドリンク・バー」
 マンガ喫茶などでよく「飲み放題」になっているのを見て「元が取れるの?」と心配している人がいるが、問題ない。飲食業界で一番儲かるのは「飲み物」、特にソフトドリンクだからだ。特にコカコーラ社などが販売・提供しているジュースサーバーでは、ソフトドリンクは濃縮された「ジュースの素」とでも言うべきシロモノを、水で希釈することによって提供されている。カルピスを想像して頂けると分かりやすい。これは大きなボンベのようなもので販売されており、その原価は驚くほど安い。種類によるが、ジュース一杯で数円程度。店の経営が傾くほど飲み放題で飲むなど、まず不可能と言っていい。
 このドリンク・バーを別料金にすることにより、客単価と利益率を向上させるのである。


 などが挙げられるだろう。

 俺が驚いたのは、この「ひな野」という店が、こういった手法から、だいぶ離れた店作りをしていたことだ。

 店員はけっこうな数がいて、しかも訪れたのが8時過ぎだったにもかかわらず、30代~40代の主婦の方が相当いた。しかも笑顔も多く、膝を突いてメニューの説明をするなど、社員教育も充分。

 メニューは薄味。しかも種類も多く、五穀米や麦飯など、ご飯だけで5種類くらいある。寿司とかもあって、渇いてない。デザートも色んな種類があるし、メニューもオリジナリティのあるおいしいのばっかだった。


感想文。


 また店が広くてね。確かあそこ、前はサンマルクみたいな、パン食べ放題のレストランだったんだよな。そこを居抜きで借りてるせいだと思うんだけど、案外広くてキレイなんですよ。駐車場も大きいし。やりよりますなー。

 これでディナー2,000円で、しかもドリンクバー付き。さらに4歳以下はタダですよ。うーん、安い。俺なら2,600円はつけるとこだけどなあ。やりよるな。

 最近居酒屋やカフェ飯系ばっかりで、ファミレスなどは新規開拓してなかったんだけど、色々行ってみようと思った。あなどれん。キマグレン。あと落ちはない。


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