2008年08月09日

白波五人男。


 ビルボード大阪で行われたYuji Ohno&Lupintic Fiveのライブに行ってきたぜ!

 Yuji Ohno&Lupintic Fiveは、“赤ルパン”ことルパン三世第二期TVシリーズのOP曲「ルパン三世のテーマ」をはじめ、BGMの多くを作曲された巨匠大野雄二氏が、ルパン三世の曲をセルフ・カバー。ジャズ・アレンジした曲をひっさげて、’06年より開始されたニュー・プロジェクトである。

 その巨匠率いるバンドが演奏するにふさわしく、ビルボード大阪はだいぶ高級な雰囲気だった。それもそのはず、ビルボード大阪はかつて大阪のJAZZの殿堂として知られた「大阪ブルーノート」の後身であり、ジャニス・イアンやベリンダ・カーライル、ギルバート・オサリバンといったPOPS界の大御所から、ジャズの巨匠まで出演する日本屈指の箱なのである。あー、緊張する。

 座ったのは自由席。しかも、見事に最前列をゲットだぜ! さらに左端の方とあって、大野御大の真正面。距離からすれば、1mもないという枡席である。うおー。

 1stステージはPM6:30から1時間半。6:20頃にやってきた友人Oと、スープとプレートセットを頼み、さあ食べ始めようとしたときに、Yuji Ohno&Lupintic Fiveの皆様がステージへと現れた!

 轟然と拍手の巻き起こる会場! そして、ついに演奏が始まった!!!!

 軽やかに艶やかに、赤と青のスポットライトに照らされたステージの上で、名手たちの競演が始まる。

 スキンヘッドだけど目は優しいドラムの江藤良人氏。

 エレキもウッドもこなす名職人、ベースの俵山昌之氏。

 バンドを締める金看板、日本有数の奏者として名高いトランペットの松島啓之氏。

 シュッとした立ち居振る舞いと色気あふれるプレイのテナーサックス、鈴木央紹氏。

 ロック・マインドあふれる腕白少年、今日がお誕生日だったというギターの和泉聡志氏。

 巨匠大野雄二氏が「これ!」と絶対の自信を付けて招集したメンバーだけに、その演奏は「素晴らしい」を通り越して「すさまじい」。ハリケーンのように荒れ狂うドラムに、あえぎ泣くようなサックス。変幻自在のベースに、背中で弾くわ飛び跳ねるわで、そこだけ野外フェスのギター。そして、切れ味鋭く誇りも高く、破裂音のように鳴り響くトランペットと、全てを包み、時には影となってよりそうピアノ。

 そして、ソロプレイで際だつそれらが、一体となって編み上げるアンサンブル!


 奴 ら は 、 と ん で も な い も の を 盗 ん で い き ま し た 。


 俺の心です。なに? お前の心なんぞ、たいしたことない? ンだとゴルァッ!?

 最前列とあって、音の直撃がまともに味わえたんだが、サーファーが夢に見るような、美しく巨大なチューブを描く波のような音の波濤に、この身全てが浸される喜びよ。下品なたとえで恐縮だが、久しぶりにケツの穴がキュッ!ってなったね!

 そして、そのオシャレではじめて聞くメロディラインの中に、ひょっこり現れる聞き覚えのあるメロディ。

 ラブ・スコール。銭形マーチ。次元のテーマ。先日放映されたTVスペシャルの曲もあった。そして、締めくくったのは、やはりあの曲。


「ルパン三世のテーマ」。


 “あえて”なのか、これだけはあまりアレンジせず、原曲に忠実に演じられた「ルパン三世のテーマ」は、はじめて聞いた幼い頃の印象そのままに――いやそれ以上に、途方もなく格好良く色っぽく、思わず気持ち悪い笑顔のまま、リズムを刻む足を止められもせず、ただ幸福に聞き入っておりました。いやあ、楽しかった。あっという間の1時間半でした。

 若い頃、青春をともにした友人がセンスの良い服と仲間に囲まれて現れ、一瞬遠い人に見えたけれど、こちらに向けて放ってくれた笑顔とウィンクに、変わらぬ姿を見たような、そんなライブでした。いや、最高。これでスペースコブラの曲も聞かせていただければ失禁間違いなしだったが、今回はYuji Ohno&Lupintic Fiveとしてのライブ。仕方あるまい。一度ぜひ、コブラの曲も実際に聞いてみたいモノである。


 それはともかくとして。ええと。みんなに一つ忠告だ!


 最 前 列 で 見 る な ら 、 メ シ は 開 始 前 に 食 っ と け 。


 演奏中にメシ食うの、すげえツレえ!

 もうね、みんなが演奏をガン見してるわけですよ! そんな中で、メシ食うの息苦しいのなんのって。なんでお前ら集中して聞いてねえんだよ、って声が聞こえるんですよ! 帰れハゲ!って言われるんですよ! 場内から大ブーイングですよ! いや、全部妄想なんですけど。

 仕方ないから演奏途切れた瞬間に「今だ!」って慌ててかっ込んで、演奏始まったら何食わぬ顔でまた前を向くとゆー。なんでジャズバーでメシ食うのに、罪悪感抱かにゃならんのだ。

 最前列でなければメシ食うのもアリだと思うんですが、やはりメシ食ってると、曲に対する集中力が途切れるのも確かで。メシは始まる前にすませておいて、始まったらおつまみ程度のものをかじりながら、飲み物をたしなむ程度ですませるのがいいと思います。

 しかし、楽しかった。ぜひまた行きたいなあ。次回はちゃんと先にご飯食べて、じっくり聞くんだ。ベリンダ・カーライルなんかいいな。「Heaven's is a place on earth」大好きなんだ。ぜひ一度生で聞いてみたい。アニメ大好きのアレな。

 ギルバート・オサリバンの「Alone agein」もぜひ聞きたいよな! めぞん一刻のアレな。――って、結局アニメ関係かよ!?

 うん、でも近いうちに――って、え? もう時間? じゃあ支払いを。お幾ら?

「お二人で、チケット代、ご飲食代で2万4800円です☆」


 ・・・。
 ・・・・・・。
 ・・・・・・・・・。(プシッ)←耳血吹いた


 奴 ら は と ん で も な い も の を 盗 ん で い き ま し た 。

 俺のお金です。ってうひょおおお! たけえーーーー!!!!!

 次回はメシも飲み物もなしで行こうと思います。これで最前列でもバッチリだNE☆


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Posted by MAD at 03:04│Comments(0)日記。

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