2010年01月13日
リアル脱出ゲーム!
リアル脱出ゲーム!
それは、「本物の」廃校舎や工場を舞台に謎が配置され、規定時間内にそこから脱出できるかを楽しむイベントである! 決して「この現実は夢だー! 本当の俺は大金持ちの御曹司でスポーツ万能、容姿端麗! 100名のメイドに囲まれ、学校では俺を取り合って生徒会長と幼なじみと陸上部キャプテンと図書委員と風紀委員長達がえらいことに! そして空から降ってきた少女を守って、地球を救う大冒険なんだー! ああ、俺を本当の世界に、二次元へと連れていけいけいけケケケケケケーッ!!!」というゲームではない。いや、それはそれで、ちょっとやってみたいがッ!
会場に集まると、まず渡されたのは黒いゾウのマークの付いた識別票。一緒に行った志野には、同じように白い花のマークが付いた識別票が渡されている。一瞬「温厚篤実なあなたはゾウのようですね。パオーン。一方そっちの生臭坊主は脳みそがお花畑だな」って意味かと思ったが、ランダムに渡されているので違うようだ。はて、これは?
その謎は、入場時に解けた。
「白地に黒の絵が書かれた識別票をお持ちの方は右の部屋に、黒地に白の絵が描かれた識別票の方は左の部屋に入ってください! そして、自分が持っているのと同じマークの書かれたテーブルに着いてください!」
なんと、会場は二つあったのだ! 会場に入ってテーブルを捜す。そこは、異様な空間だった。壁には「h.じゅーす」「h.すずめ」「h.めがね」などという文字の書かれた紙が至る所に貼られ、右手奥には、殺人現場とおぼしき「事件現場」が再現されている。さらにいわくありげな小部屋の中にはプロジェクターで奇妙な図形が浮かび上がり、その横には「この数字をある機械に入力せよ」という文字が。
ゾウのマークの付いたテーブルに行ってみれば、ゾウと花のマークの書かれた封筒に、数枚のA4の白紙と鉛筆が4本。そして、謎の解答用紙。
(公式サイトからお借りした画像なので、俺のいた部屋と、もう一個の部屋と両方の分。俺の部屋にあったのは左の1枚だけです)
さらにその奥には「判定所」みたいな文字の貼られた小部屋まであって、まさに「なんじゃこりゃああああ!?」状態! なにがなんだかさっぱり分からん! 謎でいっぱい夢いっぱい! 僕のお腹は脂肪でいっぱい!である!!!
「あ、どもどもはじめまして」
そして、見知らぬ参加者と同じ席に着いた我々に、今回のゲームのルールと趣向が語られる。
1つ! 脱出には、テーブルに置かれた紙に問題の答えを書くこと!
1つ! 書いた答えは「判定所」に持って行って判断を受けること!
1つ! その問題は両方の部屋にまたがって構成されていること!
1つ! ゾウチームと花チームのように、対になるチームがあること!
1つ! そのチーム同士の情報交換は、机の上に置かれた紙に書き込み、封筒(両チームに1枚だけ)に入れてやりとりする「郵便」システムだけであること!
1つ! この部屋での謎解きは50分で終了し、時間経過後に部屋を退出してもらうこと!
1つ! 途中である「実験」を行うこと!
――以上ッ!
そして、脱出ゲームが始まった訳なんですが……。
難しいいいいいいいッ!!!!!
問題自体は部屋の壁に貼られているんですが、これがなかなか一筋縄ではいかない!
g問題
豚が寝ている穴は?
正解 トンネル(豚寝る)
みたいな、素直なトンチ問題もあったりするわけだが、ほとんどは2つの部屋にまたがった、パズル要素のある問題。
例えばこっちの部屋に、
a
マアアゼオ
カルイイト
ロロ?ヲト
みたいな問題があるわけですよ! で、これに対して向こうの部屋には
a
5×3→3×5
って表記がある! さて、この謎の答えは? わっかるかなー?
――そう! 「5×3」行の文字を「3×5」行に! すなわち
マアア
ゼオカ
ルイイ
トロロ
?ヲト
たて読みにすると「赤色と青色を混ぜると?」 そう! 答えは「紫」!
こうやって普通に書いてあったら難なく解ける問題も、向こうの部屋に書かれた「鍵」となる情報をもらわないと絶対に解けない! しかし、その情報はおたがいに「郵便」でしかやりとりできない! その帰ってくるまでのやきもきや、期待してたのと違う情報が帰ってきたときの焦燥感、それに、出したあとで「うああ!? あの情報書き忘れてたああ!?」ってなったときの愕然とした思いは、正直たまらんものがあります! しかも、時間は刻一刻と過ぎていくわけで!
そして、こうやって呻吟しながら解いた答えを「判定所」へ持って行くと、脱出のための「鍵」がもらえるわけなのです。それは「ラジオ」だったり、「電池」だったり、はたまた「マ」「イ」「モ」など、一文字のカタカナの書かれたカードだったりする。
さて、これをどう使って脱出するんだ!? そう悩んでおりますと、突然警報が鳴り響くわけだ! 最初の説明で言っていた“ある実験”の開始である。
それは、色違いのキューブを積み重ね、同じ色が上下にならないように積み上げていく、というもの。この積み上げた形が、両方の部屋で同じ形になるまで、郵便も「判定所」もストップされるというのである!
必死こいて積み上げる我が部屋精鋭陣。なんとかキレイなピラミッド型を作り上げ、ゲームは再開される! しかし、リミットの50分までは、もう10分程度しかない!
我々は解けなかったが、この時点で全ての答えに正解すると、
・「898 FM」という情報
・ラジオ
・電池
が手に入ったらしい。そして、ここで思い出すべきは先にも書いた、「この数字をある機械に入力せよ」というメッセージ。そう、ラジオに電池を入れ、FMの89.8Mhzにチューナーを合わせると……?
!!!!!
驚くべし! そこには、今日、このイベントのためだけに、ミニFM放送が流されているのだ! 手ぇ混みすぎだろ!? かっこいー!
その内容は
「ウガンダ サンカク エルサレム 出てくる漢字は何でしょう?」
解答用紙に書かれた文字をその順番にたどると、「出」という文字になったらしいです。そんなこんなで謎を解いていると、タイムアップ! 50分終了!
うはー、全然ダメやったー! もう終わりか――と思いきや!
ここからが真の脱出ゲームでした!
隣の部屋に移されてみれば、そこは地面が細かくテープで区分けされ、その区分けごとに「ア」「イ」「ウ」「エ」「オ」と、カタカナ一文字が書かれているという不思議な空間。
そこで、司会の方が言うわけですよ。
「さて皆さん、ペアになっていたチーム同士合流して、今まで手に入れた“鍵”を使い、ここから見事脱出してください!」
ここで、はじめて合流した2チーム! お互いの持っている“鍵”を合わせ、脱出へと最後の知恵を振り絞るわけですよ!
まずは、おたがいが謎解きの結果渡された文字! 「ル」「イ」「チ」「ア」「ロ」「マ」「ヲ」「モ」「ジ」「ゲ」
なんだこれ……? 組み替えて、いじくり回して……。――!!! そうか! 「マルヲイチモジアゲロ(○を1文字上げろ)」だ! これをヒントに床の文字を解読すると?
「サカサマニシテキケ」
逆さまにして聴け? 聴けってなにを? 聴く? そうか! ラジオ!? FMラジオか!
でも、ラジオを逆さまにってなによ!? 上下逆にすんの? ってそれじゃ聞こえる内容変わんない! 放送を逆再生!? いや、録音機能なんてない!
「残り5分でーす」
えええええ!? ちょっと待てよ!
なんだ!?
なんだ!?
なんだー!?
あ。
チューナーの89.8Mhz。ひょっとして、これを逆にすれば……?
86.8Mhz。
『(ザザッ)終了時に、実験で作ったものの下に行け(ザザッ)』
やっぱり! 「終了時に、実験で作ったものの下に行け」!? 実験で作ったもの、作ったもの……? !!!
ピ ラ ミ ッ ド ! ! !
あれはそのための伏線だったのか! ピラミッド、ピラミッド! どこにある!?
「あと1分でーす」
!!!!
あああああ! あそこの部屋の天井に、なんか吊されてるー!? あれだあああああ! 走れー!!!!!!
とまあ。
そんな内容だった訳なのです。
ええ。そうです。
ま っ た く 分 か ん な か っ た よ チ ク シ ョ ウ 。
俺らの回、参加者40名くらいいたけど、脱出成功0だよ! つか、俺らなんて、ほとんど謎が解けなくて、ラジオ自体手に入れられてなかったからね! うああ、難しかったあああ!!!!
でも、すげえ面白かった!
やっぱり、「リアル」ってのは、興奮のケタが違う! 知力体力時の運、全部振り絞って呻吟して、一緒のテーブルになった人とああでもない、こうでもないと議論を闘わせて! それでも解けなかったりなんかして! そして、終わった後の謎解きと、それにたいしての感想戦な! 楽しいったらありゃしねえ!
もう、志野と感想言い合ってたら盛り上がりまくったせいで道に迷って、普通なら30分の道、2時間さまよったからな! 俺たち! おかげで靴擦れがすげえことになったが、それもまあいい思いでさ!
わがまま言えれば、謎を解くことで「鍵」が手に入るんじゃなくて、金田一少年やサウンドノベルみたいに、「手がかりを集めて物語の全容を解き明かすこと」が目的の方が好みだが、それだと整合性をとったり、なにより一回で最大100人が参加するイベントだけに、手がかりを絶妙のバランスで隠すのが難しいだろうしなあ。仕方ないですな。
とりあえず、俺に謎解きの才能はなさそうなので、謎の館や迷宮に閉じ込められるのは避けようと思った。
あー、楽しかった。また行くぜ!
◆リアル脱出ゲーム・オフィシャルサイト
http://realdgame.jp/v/top/
※今回の謎の解答篇
http://realdgame.jp/feature/index.php/answer
Posted by MAD at 01:42│Comments(0)
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