2010年01月02日
荒野の呼び声。
この前、毎度おなじみ俺が愛してやまなかった某居酒屋にして、ただいま喫茶準備中の某美容室Tに散髪に行ってきたのですよ! いやー、最近忙しくて行けなかったからなー。だいぶ伸びてたんだ。つーわけで、オーナーお願いしまッス!
「はいはい、お久しぶりです! 最近どうでしたー?」
「はっはっは、仕事to仕事の日々ですよ! ビジネス・マシーン1号2号とお呼び下さい!」
「2号はどこにー!?」
と席に座れば、始まるのはやはりバカトークなのである。
「ホント、最近は全然出かけてないんですよ。あ、『センゴク』ってマンガが面白かったですよ! 武将好きならぜひ読んでください!」
「マンガですか?」
「ええ。マンガとしても面白いんですけど、コンセプトが“戦国時代の戦闘をリアルに描く”って言ってるだけあって、攻城戦とか目から鱗落ちまくりでしたよ!」
「へー!」
「前に長浜城行ったとき、地図見たらやたら城跡がいっぱいあるなあ、って思ったんですが、その意味もようやく分かりました。オススメです。なんやったら、今度持ってきます!」
「あ、じゃあお願いします。城攻めじゃないですけど、この前友だちに誘われて、僕も山ん中で戦闘してきましてね」
「お、サバゲーですか!」
「そうそう! それです! いや、あれ面白いですね! 最初黒い服で行ったら、『素人が!』って言われたんですけど、黒って意外に目立つんですよね! 暗闇に隠れてても、ハッキリと違う“黒”だって分かる!」
「へえ! そんなもんですか!」
「はい! その点、友人らが着てた迷彩服はすごかったですねえ。本当に見えなくなります。それ着て隠れて、皆スナイパーやりたがるんですけど、ライフルも規制があって銃の威力弱くて、大して飛ばないんですよね」
「あー、そりゃ本物みたいに何kmも飛んだらアブナイですもんね」
「そうそう。だから相当近くまで来てくれないとあたらないから、外れたら即やられるという諸刃の剣(笑)」
「うは、光画部攻防戦の鳥坂先輩みてえ(笑)」
「鳥坂先輩?」
「いや、こっちの話です。いいですねえ。時期も時期だし冬装備して、『シモ・ヘイヘと呼んでくれ!』ってやりたいですな!」
「シモ……?」
「あ、知りませんか。史上最高のスナイパーって言われてる、フィンランドの軍人です。ミリオタにさっきみたく言ったら、100%笑いが取れるレベルの有名人」
「へえ。あとで調べてみます!」
みたいな話をしてると、おやおや、工員姿の方が入ってきましたよ? 次のお客さんかと思ったら、オーナーの知り合いの方がご飯食べた帰りに、ついでに寄ったみたいですな。この辺の緩さがいかにも某Tで、とてもよろしい。あ、犬と遊び始めた。
「友だちと言えば、前にやってた●●って店に『ここってレコード屋ですか?』って入ってきたAって奴がいて、『いや全然違うし! というか、なんでこんなビルの3階にある店をレコードやと間違えて入ってこれるんや!』『いや、店名が××の曲名と一緒なんで、そーなのかな、と。違うんですか。ほな、髪切ってください』『うん。うち美容院やしな』ってなって知り合ったんですけど」
「なんスかそれ-!?」Σ(゚д゚;)ガーン
「おー、お前可愛いなー」←いぬと遊ぶお兄ちゃん
「いや、そいつがなかなかパワフルな奴で。京都でイベントして△千人集めるようなことしてたんですけど、あるときを境に来なくなったんでどうしたかなと思ってたら、骨の癌みたいな病気になったらしくって」
「ええ!?」
「おお、うれしいか。はっはっは♪」←やっぱり犬と遊ぶお兄ちゃん
「しかも■□大付属病院で手術受けたら向こうのミスで失敗してアゴの骨が無くなった状態になったけど、あきらめずに自分で調べて、その道では世界的名医の人を見つけ出して、そこにアポ取って、まだ認証されてない新しい治療法試してもらって治った奴なんですけど」
「ちょ!? すげえ!」
「治ったあとスポーツマネジメントの仕事がしたいって単身アメリカに渡ったと思ったら数年後帰ってきて、今某大学で助教授やってまして。東北にいるんですが、半年に一回くらい出張でこっち着たとき髪切って帰るんですよ。そいつが昨日来たんで、二人で忘年会しました」
「うひょー!? ドラマ化決定ー!?」
「ほぉれゴロゴロ~♪」←ムツゴロウさんみたいに犬と遊ぶお兄ちゃん
な ん だ こ の カ オ ス 空 間 。
いや、面白い!
「飲み会って言ったら、そいつも大概ですけどね。なー、アホのH!」
「へ?」←犬から手を離した。
「もー、コイツ最悪ですよ! 前やってた居酒屋の最終日も飲みまくって、帰りの道で行き倒れてた男ですからね!」
「いやー、はっはっは」
「こいつともう一人友だちの奴がおるんですけど、そいつ元自衛官で。自衛官は気合い入れて働いてる奴も働いてない奴も給料一緒で生ぬるい!つーて、辞めてしまった筋肉ムキムキの男なんですけど、二人で飲んでるとすぐ脱ぎだす」
「は?」
「上半身裸で飲みあって、テンション上がってくると二人で背中バチコーン!ってたたき合って、気合い合戦はじめやがんの」
「ぶはは、なんじゃそりゃ!」
「まあ、Hヘタレやから、コイツが負けてギブアップしやがるんですけどね」
「ぐでんぐでんになるまで飲んじゃうんですよねー。この前クリスマスに飲んでたらグデグデになって、トイレ行きたくなったけど立てへんかったらしく、も一人つるんでるK言うのがトイレ連れてってくれたらしいんですけどね。ベロベロでチャックも開けられんしでわざわざ引っ張り出してさせてくれたらしいんですが、途中でなんじゃこらー!つーて俺が暴れたらしく風呂の硝子割れて突っ込んで」
「・・・・・・は?」
「そこに元自衛官もやってきて大騒ぎしたあげく、気付いたら3人で風呂場で泣きながら語り合ってたらしいです」
「なんじゃそりゃー!?」
「こいつの親父がまたガテン系の厳つい親父でねえ。姉ちゃんは僕が破産とかしたらお願いに行こうと思ってるくらいの、すげえ気っぷのいい姉御肌の人なんですが」
「あー、姉ちゃんなら確かに大丈夫です」
「あ、でもお前を弟と呼ぶのヤだ。絶対やめる」
「あはは」
「おやっさん恐いよな! うちの店の工事してくれた親父さんなんだが、この前見かけたから『あー! おやっさんだ♪』と思って車のクラクションならしたら『アァン!?』みたいな目でギロォォォ!っとにらまれたから、速攻顔かくして逃げたよ!」
「それじゃタダの悪戯だー!?」
「いやマジで恐かってんって!」
「ですよねー。あのおっさん、正月に実家帰ったら、鉈で鹿やイノシシ解体しますからね」
「あー、田舎のおっさんやるよねえ。おれの田舎の師匠もなんか電話かかってきたからなんやねん?思って指定の場所行ったら、夜の山奥にブルーシートで小屋つくって、ライトガンガン照らしてイノシシの解体してたからな」
「は?」
「ブルーシートのはじっこをめくって壁つくって、長袖で首筋や裾の部分ガムテで止めてザクザク切ってますねん」
「あー、しますね。親指くらいのだにがピョンコピョンコ逃げて行きよるから、それがはいらんようにって」
「そそ。で、『師匠-! ひょっとしてー!?』つーたら『おおー! でっかいイノシシ捕れてなー! 自慢したろ思てなー!』ゆーて、本気で自慢だけして肉もくれん(笑)」
「ひど!?(笑)」
「もう、田舎で育って、そっから出たこともないジジイやから、子供がそのまま大きくなったみたいなメンタリティなんですよ! この前も家でたら、薪がポコポコ庭に立てられてて、その上に、すんげえでっかい亀が!」
「ええ!?」
「薪の上にお腹んとこ乗っけられてジタバタしてるんですよ! で、なんやー!?思ったら、師匠がニヤニヤ見てて。なんか、スッポン取ってたらデカい亀がいっぱいかかったんで、ビックリさせたろーと思って持ってきたらしいです。ホンマはバレんうちにやって帰ろうと思ってたらしいんですけど」
「なんじゃそりゃー!?」
「で、どうせならスッポンくれって言うか、これ持って帰ってくれー!つーたら、『そのうち逃げるわわははははー』いうて、ほんまにそのままにして帰りやがった」
「テロだ。バイオテロだ!」
その後も、「信楽の直線道路で事故ってる車は、鹿かイノシシの犠牲者」(オーナー)「信楽の山奥にソフトバンクの電波は入らない。事故車の横でケータイを振り回している奴がいたら、そいつはソフトバンク」(オーナー)「福井に釣りに行ったら熊が出た。熊にあったら逃げちゃダメって言うけど、ウン、ムリ。恐いとか言うレベルじゃない」(兄ちゃん)「親父が鹿の頭をかち割って、一番旨いとこいうてなんか親指大のモンを取り出したけど食わずに逃げた。弟は食った」(兄ちゃん)などなど、出てくるエピソードエピソード、抱腹絶倒の数々で、大変面白かったです。特に兄ちゃんの方がややヤンキー入ってて、俺の友だちにはいないし、今後もいないだろうタイプだったので、いつもと毛色の違う話が聞けて面白かった。
気付けば、散髪終了後、1時間半が経過しておりましたよっ。散髪1時間、アフタートーク1時間半。お茶菓子、コーヒー紅茶付き。俺は一体何しに行ってるんだ。いや、散髪なんですけど!
例によって、とても楽しい散髪でした。あと、田舎暮らしはデキねえ、と思った。完。
Posted by MAD at 00:02│Comments(0)
│日記。
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