リターン・オブ・東北。たぶん5話くらい。

MAD

2009年06月08日 05:18


 さて。酒蔵を出て、次に向かったのはうどん作りである。

 秋田といえば日本三大うどんの一角、稲庭うどんの産地である! そりゃあ食うさ! 作れるなら作るさ!

 今回申し込んだのは、稲庭うどんの老舗「佐藤養助本店」の「稲庭うどん手造り体験工房」(要予約、700円)であった。稲庭うどんのの代表的行程「綯(な)う」「つぶし」「のばし」が体験できる。
http://www.sato-yoske.co.jp/handmadestudio.htm

 ちょっと遅刻しながら着いたお店で、我々は勇躍うどん作り体験に突入した!





 金属棒に生地を巻き付け、引っ張ってうにょーんと伸ばす。そして、伸ばした棒の片側をひっかけて、下に向かって、引く! 引く! 引くぅぅぅ!!!!って、予想以上に延びるなこれええええ!!!!




 なお、作ったうどんは最後に職人さんが手を加えて送ってくれる。(送料別途) 家で食ってもうまかった。


 ちなみに、お昼ご飯は、ここでうどん食べました。うまうま。余談だが、酒蔵見学を終えたとき、案内してくださった酒蔵の方が「あそこおいしいよ」と教えてくださったのも、佐藤養助本店の、別のお店であった。地元で愛されてるお店っていいね。






 ああ、満足。そして我々は、今日の宿泊地へと向かった。



 ゴッ! ゴガガガガッ!!!



「ちょ!? MAD君、どこ行くの!? この道合ってるの!?」
「まかせときんしゃーい! うははははー!!!!」

 そう高笑いしながら、車は未舗装の道を突っ走っていた。どー考えても対面通行不可の狭さだったり、水芭蕉の群生地があったり、ガードレール無かったりの超山道に、なんだか妙なハイテンションになる一行を見て、俺はほくそ笑んだ。まあ、確かに宿なんてなさそうな場所だわな。まだ「死体を埋めに行く」と言う方が信じられそうな山道である。

 だがしかし、この奥に、名にし負う、伝説の温泉宿があるんだぜベイベ?

 アクセルを踏み込み、最後の坂を越える。突如開けた光景を見て、次の瞬間、車内に「おおっ」とどよめきが走った。

 まるで時代劇にでてくる、隠れ里のような光景。こここそが、今日一行の宿となる乳頭温泉郷「鶴の湯温泉」であった。





 乳頭温泉郷「鶴の湯温泉」! 温泉好きで、ここを知らない者はモグリであろう!

 乳白色のお湯をたたえた大露天風呂をはじめ、4つの源泉を有し、宿泊棟は乳頭温泉郷最古を誇る、築100年以上の茅葺き古民家! その中には囲炉裏があり、夜食ではそれを囲んで、名物の芋鍋を食うのである。これがまたなんと言うか、まんが日本むかし話の1シーンのようで、たまらんのだそうな。

 それでいて、宿泊料は一泊2食付きで8、550円から。日本最強の秘境温泉と呼ばれる所以である。
http://www.tsurunoyu.com/

 いわゆる「秘湯の宿」では珍しいことに、バス旅行も受け入れている。おかげでなかなか予約が取れない超人気宿なのだが、今回、たまたま偶然にも取れてしまったのである。なんたるラッキー。

 さあみんな! 今宵一夜を満喫するといいよ!


 ま あ 、 俺 だ け 別 の 宿 な ん で す け ど 。


 最初参加者5名の予定だったので、3人部屋2つ押さえてたら、あれよあれよと人数増えて、気づけば7人になってたのである。で、追加しよーとしたら、満室でもう無理だった、と。こいつぁ傑作だ! あっはっはっは!

 ここで、宿を変えようという意見もでた。


 だがしかし!


 さっきも言ったが、滅多に取れない名宿なのである! ぜひ泊まって欲しいのである! それに、幹事は言うなれば、TRPGのマスターと同じ。旅行を終えてからの「いやあ、楽しかったよ!」というのが最高のご褒美なのである。それが幹事の心意気なのである!

 とゆーわけで。


「皆さんさよーならー! 明日9時半に迎えにくるから、首の根洗って待ってやがれコンチクショー!」(ブロロロロロー!!)


 俺は一行に別れを告げると、一人別の宿へ向かった。


(続く)


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