幸せ特急便。サプライズ佐賀!!!その5

MAD

2009年05月03日 00:58


「ささささ寒い! かかか身体が変なケイレン起こしてウヒヒヒヒ!!!!」
「暖房! とりあえず暖房だー!!」


 名護屋城見学。

 豪雨の叩きつける中、見晴らしのいい山中を全力疾走した我々は、めでたくずぶ濡れになって死にかけていた。車に戻って即したことは、暖房スイッチON!である。もう4月だとゆーのに。

「あああ足が痛い! 咳が止まらん! 死ぬ! もう死ぬすぐ死ぬはい死んだ!」
「いやあ、いい経験だったねえ」
「なにお前ケロリとしてんだ!? 誰のせいだと思ってんだ!?」
「いや、山登り出したの君」
「おにょにょのぷう」


 まあ確かにあの絶景と、上杉景勝、片桐且元、加藤清正、黒田長政、島津義弘、伊達政宗、徳川家康、前田利家などなど、戦国時代を代表する錚々たる面々が名を連ねた陣跡図は、見るべきものがあったけどさあ! それで死にそうになっちゃたまらんて! ゴエッヘゲホゲホ!

「いやあ、楽しかった! じゃあ帰ろうか!」
「なんでこいつこんなに元気なんだ・・・・・・」

 居合いと一緒に、なんか妙な術でも学んでんじゃねえだろうな? 城を見るとパワーアップする術とか。房中術ならぬ房城術?

 そんな俺の疑問を乗せつつ、車は新幹線の乗り口、博多へと向かって帰途に就いた。


 それからも、色々とあった。


「うお! なんか旨そうなバーガー屋がある!」
「からつバーガー!? バスで営業してんのか! うは、ときめく!」
「おお、ちょっと甘めの味付けだけど、すげえうめえ! お値段もお手頃だし!」






 他には――あれ? 特にないな。カーナビにだまされて迷いかけたり、博多の駅前の一方通行にだまされて迷いかけたりしたくらい?

 前言撤回。色々なかった。


 博多駅でお土産を買い、のぞみのイスへと腰掛け、俺はふう、とため息をついた。

 思い出が脳裏をよぎる。


 Pさん襲撃。
 イカ。
 生臭坊主襲撃。
 おでん。
 3時までTMNカラオケ。
 城見学。
 からつバーガー。


 楽しい旅行だった。佐賀各地を走り回り、体力の限界まで使ったツアーだった。さらば佐賀。人外魔境の国よ。また会う日まで-!

 そして俺はまどろみの中に沈み。

 目覚め。


 風 邪 が 悪 化 し て 死 に そ う に な っ た 。


 そりゃ体力の限界試すような旅行して、ずぶ濡れのまま過ごしてたらそうなるよね! おのれ佐賀ー!!(逆恨み)


 おしまい。


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